友達も大切だけど、自分の気持ちも大切に ※写真はイメージ (c)GettyImages
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 うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格した杉山奈津子さんも、今や小学生の男の子の母。日々子育てに奮闘する中でとり入れている心理テクニックや教育方法をお届けします。今回は「他人の目」についてです。杉山さん自身が心理カウンセラーとして学んできた学術的根拠も交えつつ語る『東大ママのラク&サボでも「できる子」になる育児法』も絶賛発売中です。ぜひご覧ください。

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「いつかやろう」と考えているのに、どんどん先延ばしにして、結局やらずに放置したままになっていることが、誰にでもあるのではないでしょうか。実際、「すぐに行動できる人になる」といったようなタイトルの本は、書店に行くとたくさん見かけますよね。なかなか行動できずに悩んでいる人が、いかに多いかが分かります。

 こうした「なかなか行動できない人」には、他人からどう見られているかを気にする傾向が強い人がいることが分かっています。

■失敗した姿を見られるのが怖い

 人間は、周囲の人が「自分に対してどう考えるか」を意識する性質をもっているといいます。そして誰しもが、「自分は賢くて有能で、 いい人である」と評価されたいと思っているそうです。なかなか行動できない人は、行動することにより失敗し、その姿を他人に見られてネガティブな評価を下されることを、強く恐れるのでしょう。

 行動するための最初の一歩を踏み出しやすい人は、このような他者からの目線を、気にかけないようにするのが上手なわけです。

 他人を気にしないようにするためには、至極当たり前のことではありますが、「全ての人に好かれることは不可能」であるという事実を、しっかり認識することが重要です。私たちは、そうした意識を常にもっておくべきではないかと思います。

■誰からも好かれるべき、という偏見

 アインシュタインは、「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことである」という言葉を残しています。私たちは、18歳より前の学生時代に、「みんなと仲よくしよう」ということを、何度も何度も教わります。それによって、「誰からも好かれるべき」という偏見が、自分の中で形成されているような気がします。このことが、将来の自分の行動力を妨げる要因になっているようにも思えるのです。

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気を使いすぎると、動けなくなってしまう