松尾氏は7月4日、新宿アルタ前で街頭演説。前日まで北海道の候補者の応援に行っていた泉健太代表が東京に戻って来て応援に立った。

 松尾氏陣営では「立憲に2議席を! だから松尾!」という赤い旗が風に揺れていた。

 泉代表は「立法府である国会で弁護士が仕事をするというのは適役だと思いませんか」と語りかけた。松尾氏はデジタルに詳しい弁護士だという。壇上で、松尾氏本人はこう言った。

「ネットの誹謗(ひぼう)中傷への対応はこれまで1千件くらいは手がけています」

 選挙カーから降りた泉代表に、「蓮舫氏とは差がある。当選の6位以内に入るにはどうするのでしょうか。蓮舫さんの票を少しもらわないんですか」と聞くと、泉代表は「作戦はある」とニヤッと笑ったが、それ以上の説明はなかった。

 松尾氏本人に同じように聞くと、

「横一線です。全力でがんばりたいです」

 と述べるにとどめた。

 松尾氏陣営の関係者はこう話す。

「ようやく知名度が追いついてきたので、やっと有権者が投票する時の検討対象になります。後半戦が勝負。松尾さんの演説は人を泣かせるわけではなく、淡々としています。まじめで実直な人柄なんです。松尾さんご自身が自分の魅力を語り続け、愚直にやり続けるしかないですね。火がついたら速いです」

松尾明弘氏の応援に駆けつけた泉健太代表=撮影・上田耕司
松尾明弘氏の応援に駆けつけた泉健太代表=撮影・上田耕司

 有名人が数多く立候補している東京選挙区では、松尾氏の名前は埋もれがちだ。辻元清美氏=比例区に立候補=との「コラボ演説」をして、辻元氏の知名度に頼らざるを得ない。辻元氏は蓮舫氏ともコラボ演説をしている。2人の知名度のある候補がいるのだが、蓮舫氏と松尾氏のコラボはまだ聞かない。

「最後の頼みの綱は蓮舫さんと並び立っての街頭演説。ギリギリまで調整したいと思っています」(前出の松尾氏陣営関係者)

(AERAdot.編集部・上田耕司)

※東京選挙区のすべての候補者は以下のリンクから確認できます

https://www.r4sangiinsen1.metro.tokyo.lg.jp/

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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