中日は発展途上のチームだ。だが、長期的視点でチームを強くする姿勢も感じられない。昨秋の12球団で唯一の育成ドラフト指名なし。ソフトバンクは14選手、巨人は10選手を育成枠で指名したのと対照的だった。
「育成の選手を大量に獲ればいいという問題ではないが、ソフトバンクは大関友久、渡邉陸、藤井皓哉と育成枠で獲得した選手が次々に1軍の舞台で活躍している。一芸に秀でた選手を獲得して育てることにもっと重点を置いた方が良いのでは」(前出のスポーツ紙記者)
今年の中日はグラウンド外の話題で注目されることが多い。京田が投打に精彩を欠いて遠征中の横浜スタジアムから試合中に名古屋に強制送還を命じられてファーム降格、中村紀洋打撃コーチが交流戦前にファームに配置転換、根尾が外野から遊撃、交流戦後に投手に転向と目まぐるしくポジションが変わった。チームが白星を重ねていれば、このような出来事も気にならなかったかもしれない。低迷しているからフォーカスされてしまう。
勝負の夏場に向かって上昇気流に乗ることができるか。(梅宮昌宗)