一方、昨年、雑誌「FLASH」(2021年11月9日・16日合併号)で、テレビ関係者300人に聞いた「性格がいい女性芸能人」アンケートが掲載されたが、佐藤は2位の綾瀬はるかを抑えて1位を獲得。共演者だけでなく、スタッフ受けも抜群なようだ。

■両親に愛されて育った

 周りの人に好かれるのは、彼女の真面目さもあるだろう。過去のトーク番組では、ノートに自身の反省点を書いたり、撮影の数日前から自らロケハンのため現場を歩いたり、寝る時にはその日に会った人のことを思い出して寝るというエピソードが明かされていた。佐藤の周囲への気配りや真面目さは、両親の影響もありそうだ。女性週刊誌の芸能担当記者は言う。

「いとうあさこが昨年末に佐藤と一緒にライブに行った際、佐藤の父親が車で送りに来たそうで、その時の印象について『お父様もいい人なのよ。優しそうなね。“うちの娘をいつもありがとうございます”みたいな』とラジオで話していました。今でも両親はその時のことを佐藤と話しており『芸能界って、お父さんたち分からないけど、あさこさんみたいな人がいてくれるなら良かった。この世界に入って本当に良かったね。安心した』と言っているそうです。そんなエピソードを聞くと、両親から大切にされて屈託なく育ってきたことがわかります。そこが無理のない自然な愛嬌(あいきょう)につながっているでは」

 芸能評論家の三杉武氏は佐藤栞里についてこう述べる。

「過剰に自分をアピールしたり、出しゃばり過ぎることなく、場の状況や空気を読みながらメインMCを上手にサポートしていますよね。所ジョージさんや有吉弘行さんといった長年芸能界の荒波にもまれ、人を見る目にも長けた大物MCからも高い評価を受けているのもうなずけます。バラエティー番組は台本があるとはいえ、場面によって求められることが一変することも多く、瞬時の対応が求められます。佐藤さんは頭の回転も速く、陰で相当努力や準備をしていると思われますが、そうした苦労を感じさせないのもプロ意識の高さを感じます。加えて、好感度の高さや癒やし系の雰囲気で、共演者の毒舌や暴言を“中和”する役割も果たしています。今やバラエティー界では欠かすことのできない存在になりました」

 令和最強の「MC横アシスタント」の座はしばらく安泰だろう。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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