同期のヤクルト・村上宗隆と比較されることが多く、ネット上では清宮に対しての厳しい声が今も少なくない。ただ、村上が19年に高卒2年以内で日本人最多となる36本塁打をマークするなど「ケタ違いの怪物」として成長し続けているのに対し、清宮がプロ5年目で覚醒しようとしているタイミングは決して遅くはない。侍ジャパンの4番を担ったパイレーツ・筒香嘉智がDeNAで規定打席に初めて到達したのはプロ5年目の14年。巨人の岡本和真も高卒3年目までは計35試合出場と1軍に定着できず、4年目の18年に打率.309、33本塁打と大ブレークした。
「高卒5年目は大卒1年目と同じ年ですから、遅咲きという年齢でもない。清宮はこの1、2年で野球人生が決まると言っても大げさではないでしょう。今年20本塁打、来年30本塁打とステップアップできればタイトルも十分に狙える選手になれる。球を遠くへ飛ばす技術は村上に引けを取らない。新庄監督や稲葉篤紀GMに連日指導を受けていますが、表情がりりしくなったように感じます。このままどんどん進化してほしいですね」(北海道のテレビ局関係者)
今季73試合出場で打率.245、11本塁打、23打点。美しい放物線を描く本塁打を放つが、好不調の波が激しく、得点圏打率の向上と勝負強さも磨かなければいけない。裏を返せば、大きな伸びしろを秘めているとも言える。悔しさを味わった分、立ち止まらずに結果を出し続けるだけだ。(梅宮昌宗)