「社会人がそれまでできなかった経験をして知識をインプットできることは、大学院で学ぶメリットです。知識は世界を広げ、新たなチャレンジをするきっかけになります」(野口准教授)
アーキビストをめざすのは、大学教員や博物館職員、図書館司書など文書に関わる社会人が多い。過去の史料の保存管理や、行政や企業が作成した文書をいつまで保存するかなどの学びが実務に直結する。
野口准教授は「アーキビストは今私たちの政治や社会が何を根拠にして動くのかを未来に残していく大事な職業です」と強調する。「その意味で、民主主義の根幹で支える仕事でもあります。本大学院をきっかけにアーキビストについて広く知ってもらいたいと思います」(同)
大学院で学び直すのは決して楽なことではない。しかしその分得るものは多く、人生を豊かにしてくれるはずだ。
(取材・文 福永一彦)
※アエラムック『大学院・通信制大学2023』より