さらに全国紙『USAトゥデー』のスポーツメディア『フォー・ザ・ウイン』は21日、「大谷がアトランタ・ブレーブスにトレードされる可能性がある」と、具体的なチーム名を報じ出した。これは、MLB公式局『MLBネットワーク』の番組内でアナリストのダン・プレサック氏が「後半戦に向けての大胆予想」というテーマの中で語った発言を取り上げたもの。同記事は、プレサック氏の発言を基に、「二連覇を狙うブレーブスには有望株が多く、トレードによってエンゼルスの総年俸も解決できる」とし、同球団が理想的な移籍先であることを指摘。また、記事の最後にはブレーブスのファン反応を取り上げ、その盛り上がりっぷりを伝えた。

 これら以外にも『ヤフー・スポーツ』や『ザ・スコア』、『ファン・ネイション』など、現地のあらゆるスポーツメディアが大谷のトレードの可能性について報じ、その数は挙げていくとキリがない。これだけ現地メディアがトレードの噂をあおり立てているのも、今のエンゼルスが状況的にみて、完全に「売り手球団」になっているからである。また、エンゼルスのペリー・ミナシアンGMが12日の試合前の会見で、「トレードしづらい選手がいる」と発言も、その噂を焚き付ける原因となった。

 とはいえ、大谷のトレードに関する話題は、あくまで現地メディアが盛り上がっているだけであるのも事実。エンゼルスやミナシアンGMは、確かに「(トレードするか否か)全ての選択肢を排除することはない」とトレードを行う可能性は示唆していたが、今後のチーム編成については「(主砲の)トラウトと大谷を中心とする」と、大谷を放出する気がないことは明言している。

 また、エンゼルスの地元紙『オレンジカウンティ・レジスター』は「今夏トレードされる可能性はない」という主張を展開している。さらに、同紙で番記者を務めるジェフ・フレッチャー記者は、7月17日に行われた著書『SHO-TIME』(現地19日発売)の発売記念イベントで、参加者からの「そもそも大谷はエンゼルスに残りたいと思うのか」という質問に対し、次のような見解を語った。

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