少人数制の指導で『第1志望合格』に徹底的にこだわるという吉田努氏
少人数制の指導で『第1志望合格』に徹底的にこだわるという吉田努氏

 今年5月末、進学館ルータスが東京・渋谷で開校される情報が解禁されると、日経新聞が「ベネッセ、東京で進学受験塾」と報じるなど話題となった。吉田氏は「ベネッセグループという企業の強みも生かしていく」と語る。

「アップは中高受験塾のほか、大学受験塾やレゴスクール、英語教室、サイエンスラボなど多面的に事業展開をしています。また、ベネッセグループ企業である難関大受験専門塾『鉄緑会』や大学受験予備校『お茶の水ゼミナール』、個別指導塾『東京個別指導学院』なども、首都圏で実績を出しています。これらのノウハウも生かしつつ、首都圏にはまだない中学受験専門塾にしたい。ターミナル駅である渋谷は、受験熱が高い港区、目黒区、世田谷区、杉並区などとも隣接しており、広域から塾生を集められると考えています」

 ■進学館ルータスの強みとは

 群雄割拠の首都圏中学受験業界で、吉田氏が考える進学館ルータスの「強み」とは何か。

 その一つが関西で実績を出した「面倒見の良さ」だ。首都圏の大手進学塾の中には、成績上位2割に照準を定め、早いカリキュラムと大量の宿題をこなせることが前提となっている塾もある。そこに不満を持つ親子も少なくない。

「都内の大手集団塾は、一切ライバル視していません。やり方が正反対だからです。進学館ルータスは1クラス10人以下の少人数制でじっくりと指導し、塾生一人一人の到達度をみながら、きめ細かい指導をしていきます。目指すのは、全ての塾生にとって不満がない塾です。だからこそ、『第1志望合格』に徹底的にこだわります。何年も努力を積み続けた子どもには、一番行きたい学校へ行くという成功体験をさせてあげたい。その実現のために、灘中など難関校に多くの生徒を合格させてきた実力派の講師を東京に連れてきました。その優秀な講師が、全ての受講生を徹底的に把握できる規模にこだわるので、最初は1学年2クラスからスタートします。第1志望合格に責任を持つためにもじっくりと指導したいので、23年2月の開講時の最長学年は新4年生としました」

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