米・ハーバード大学とジュリアード音楽院を卒業・修了したバイオリニストの廣津留すみれさん(29)。 現在はコンサートなどの音楽活動を行いながら、日本の大学でグローバル人材を育成するための授業も受け持っている。廣津留さんの頭の中を探るべく、どんなふうに音楽や勉強とかかわってきたのかを語ってもらうAERA dot.連載。第15回は、日本に帰国してからの仕事について。
【写真】3年ぶりに対面で開催した英語セミナー「Summer in JAPAN」の様子はこちら。
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2020年3月、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、ニューヨークから日本に帰国した廣津留さん。現在は日本をベースに、バイオリニストとしての活動以外にも仕事の幅を広げている。
「コロナの影響で一時帰国し、当初は3カ月ほどでニューヨークに戻るつもりでした。スーツケースひとつで気軽に帰って来たのに、いつの間にか2年以上も経ってしまったという感じですね。おかげさまでいろいろなお仕事をいただけるようになり、楽しそうだなと思うことを引き受けているうちに、大学で教えたり、テレビでコメンテーターをしたりと、演奏活動以外にも仕事が広がっていきました。本業のバイオリンも、毎週のように海外も含め色々な都市で演奏させていただいています。実際に、都内で演奏→海外で演奏→関西で演奏、をすべて1週間でこなす……なんていう無茶なスケジュールも時々起きてしまいますね(笑)」
■大学の教壇に立ち刺激を受ける
2021年4月からは東京と秋田、2つの大学で教壇に立っている廣津留さん。自身と10歳ほどしか年の離れていない学生を教えている。すべて英語で行う授業だ。