日本ハム・清宮幸太郎の“真の姿”は一体どっちなのか。覚醒したかと思えるような打撃を見せたかと思えば、全く打てなくなる。打てなくなったと忘れた頃に打ち出す。
「良いのか、悪いのか」わからない状況にヤキモキしているファンも多いと思うが、なぜこういった不安定なパフォーマンスが続くのだろうか……。
清宮は9月13日のロッテ戦(ZOZOマリン)で2打席連続本塁打を放ち、プロ初の1試合5打点をマークした。“BIG BOSS”こと新庄剛志監督に関する話題も少なくなり、「きつねダンス」しかトピックのないチームにとって久しぶりの明るいニュースだった。
「素晴らしいホームラン。同日に行われた神宮ではヤクルト村上宗隆が54、55号本塁打を放った。同級生に成績では離されているが注目度は負けていない。清宮が活躍すると野球ファン以外の注目も集まり、この日は2人が打ってくれたことでスポーツ番組の数字がかなり高かった。今後もアベックアーチを期待したい」(在京テレビ局スポーツ担当)
だが、活躍する度に「ついに覚醒か!」との声が上がるが、清宮の打撃は常に好不調を繰り返すため、本当に期待して良いのかわからない。今季も7月までは打率2割中盤を維持して本塁打も自己ベストを更新していたが、8月に入ると絶不調に。一時は打率が2割を切りそうなところまで落ち込んでしまった。
新庄監督も「こんだけチャンスを与えて(打率が)2割2分以下の選手は、やっぱりつかめなかったとしか判断できない」とコメント。名前こそ出さなかったものの、“BIG BOSS”の発言が清宮をさしていたのは明白だった。報道などでそれを知った清宮も「僕は打ち続けるしかない」と神妙な顔で答えていた。
「リトルリーグ時代は世界大会で大活躍して米国でも話題になった。早稲田実業では史上最多の高校通算111本塁打を放つなど、打撃に関しては飛び抜けたものを持っている。暴力事件があったとはいえ、日本ハムが中田翔(現巨人)の放出に踏み切ったのも、清宮を将来の主軸として期待しているから。監督だけでなく、球団関係者、ファンを含め誰もが歯がゆい思いをしている」(アマチュア時代から知るスポーツライター)