センターに常駐する相談員は、看護師、社会福祉士が中心で、ほかに心理士などがいる場合もあります。国が定めた相談員の教育研修があり、それを修了した相談員が必ずいます。がん相談支援センターでは、それぞれの困りごとや悩みに対応できるように、複数の職種のスタッフが常駐しています。たとえば、主に検査や治療、医師とのコミュニケーション、緩和ケア、療養生活の過ごし方などについての相談には看護師が、治療費を軽減したり生活費の補助をしたりする制度、退院後の生活を支える介護やサポートなど、主に経済面・生活面などの困りごとには、社会福祉士が対応するなどしてくれます。

 また、病院内の栄養士、薬剤師など直接常駐していない場合であっても、対応する相談員が窓口となって専門性をもつスタッフにつなげてくれます。ほかにも、治療に伴う脱毛などの外見の変化について対応するアピアランスケアの専門家、就労の問題に詳しい社会保険労務士などによる相談日が設定されていることもあります。

「がんと診断されて気が動転した。でも、相談員と話すうちに気持ちが落ち着いた」という人もいます。治療法などの具体的な相談事項ではなく、漠然とした不安やつらい気持ちなど、だれかに今の気持ちを聞いてもらいたい、はっきりとこれが相談したいということがないのだけれど……という場合に、利用する人もたくさんいます。話すことで気持ちの整理がつき、次の行動に移れるようになることも多いものです。

 病院選びや治療法の選択に関する情報収集についても相談ができます。調べていてわからないことが出てきたり、インターネットで検索するのに疲れたりすることもあるでしょう。たくさんの情報があって何を信じたらいいのかわからなくなることもあるかもしれません。あなたが今必要としている確かな情報を、相談員と一緒に探すことで、情報収集の効率もよくなります。

Q  子どものがんの場合は、どこで相談できますか? また、どんな病院で治療を受けるのがいいのでしょうか?

A 小児がん拠点病院には、子どものがんについての相談窓口があります。治療や療養の支援は、小児がん拠点病院や地域の連携病院で受けることができます

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年間2000~2500人が小児がんと診断