「がん診療連携拠点病院」は、がんのことを専門的に対応することができる病院の総称です。自宅近くの病院もこの「がん診療連携拠点病院」に指定されているかもしれません。

「がん診療連携拠点病院」については、国立がん研究センターが運営するウェブサイト「がん情報サービス」で調べることができます。がんの種類、住んでいる都道府県などを選択すると、該当する病院の一覧や病院ごとの詳細な情報を閲覧することができます。一度、住んでいる都道府県内のどこに「がん診療連携拠点病院」があるか、確認しておきましょう。

 現在、全国453カ所の病院が「がん診療連携拠点病院等」として指定されています(2022年10月1日現在)。この「がん診療連携拠点病院等」は、いくつかの種類に分かれています。各都道府県には「都道府県がん診療連携拠点病院」が1~2カ所あり(全国51カ所)、各県内でがん医療の体制を整備するために中心的な役割を担っています。また都道府県をいくつかに分けた身近な地域(2次医療圏)には「地域がん診療連携拠点病院」(全国354カ所)があります。ほかに、特定領域がん診療連携拠点病院が1カ所、「国立がん研究センター」の病院が2カ所あります。地域によっては、拠点病院がないところもありますが、そこには「地域がん診療病院」が、隣接する拠点病院のグループとして指定されていることもあります(全国に45カ所)。がん治療の専門性を保ちつつ、身近でがんの治療を受けられるための体制がつくられているのです。

 また子どものがん(小児がん)についても、「小児がん拠点病院」が全国に15カ所指定されています。

Q がん相談支援センターとは、何ですか?

A がんに関するどんな相談にも対応する相談窓口です。病院にかかっていなくても、だれでも利用できます

 全国のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院には、必ずがんの相談窓口「がん相談支援センター」があります。この相談窓口では、がんに関するどんな相談にも無料で応じています。患者本人だけでなく、その家族や友人も、病院にかかっていない人など、だれでも、また匿名でも相談できます。直接出向かなくても、電話で相談することもできます。

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「診察の時に直接医師に聞けなかった」ことも