ボクも「豆柴の大群」のプロデュースなどで学んだことだけど、「豆柴」のメンバーはあくまでボクの"好み"で選んだグループ。だから、ボクじゃなくて、違う人がプロデュースしていたら、全然違うメンバーになっていただろうし、グループの色も変わっていたはずなんだ。
事務所もそれと同じようなことが言えるような気がする。
たまたま、今は事務所の"好み"に合わないだけで、違う事務所にいったら、そこのお偉い人たちが、「このコンビは面白い」って猛プッシュしてくれる可能性もある。だから、チャンスが増えるなら、事務所を離れるっていう選択肢は良いことだよね。
ちなみにだけど、ボクは、松竹を離れようと思ったことは一度もない。
理由は、改めて考えるといろいろあって絞るのは難しいけど、今のマネージャーの存在はまず大きい。もうかれこれ、10年ついてくれているけど、仕事に関しては信頼しているし、気を使わず何でも話せるから、一緒にいてラク。それに、時には、新しい携帯を買ってきてくれたり、PCのバックアップをとってくれたり、カーテンをつけてくれたりと、マネージャーの範疇を超えた頼み事も聞いてくれるから、ほんとうにありがたい。こういう心強い存在が、別の事務所にいるのかっていったら、なかなか疑問だしね。
築地にある松竹の事務所内の雰囲気もアットホームで、ボクはけっこう好き。たまに、打ち合わせとかで、足を運ぶことがあるんだけど、スタッフの人たちがすごく声をかけてくれるんだよね。「この間のあの番組見たよ。めっちゃ面白かった」とかね。社長にも「キャバクラいきたいんで、お小遣いくださいよー」とかって気軽に絡んだりしても、なんにも怒られないし。事務所に行くのが楽しいっていうのも、わりと大きな理由の一つかもしれない。
あと、22年も在籍しているんだから、先輩後輩との関係性や、自分のポジションもほぼ確立できているっていうのもあるね。これだけ長くいると、面倒くさいことを頼まれることはほぼないし、もし、仮にあったとして"かわし方"だってもう身についちゃってるから、とくに不便もないんだ。
要するに、ボクにとって、松竹は居心地がとても良い場所なんだろうね。
だからボクは、この先も、松竹を離れるつもりは一切ない。
もし、他の事務所から、「契約金1億円を払うから、うちにこない?」って誘われたら、さすがに悩むかもしれないけどね(笑)。契約金をもらって、契約期間を終えたら、またすぐに松竹に戻る方法ってあるのかな(笑)。