この5月、チーム防御率は先発投手に限れば2.54。23試合中、先発が4点以上失ったのは1試合だけと、試合を壊すことはほとんどなかった。それに輪をかけて素晴らしかったのが救援陣で、月間防御率はなんと1.76。4月後半からセットアッパーの清水昇が1カ月近く戦列を離れる中、今野龍太が代役として12試合に登板して10ホールド、防御率0.00。左腕の田口麗斗はピンチの場面で登場する“ジョーカー”的な存在として8試合でこちらも防御率0.00と、今野と共に抑えのスコット・マクガフに繋ぐ重要な役割を担った。
5月下旬に幕を開けたセ・パ交流戦でヤクルトが4年ぶりの王者となったのも、強力ブルペン陣の働きによるところが大きい。パ・リーグ球団を相手に救援投手が打たれて逆転負けを喫したのは、5月26日の日本ハム戦(神宮)だけで、高津監督に「リリーフみんなが(交流戦)MVPだと思ってます」と言わしめた。
もっともシーズンを通しての“主役”は誰かといえば、文句なしに22歳の四番、村上宗隆になる。交流戦では5月24日の日本ハム戦(神宮)でサヨナラ2ラン、6月11日のソフトバンク戦(PayPayドーム)で優勝を決める逆転満塁ホームランを放つなど、打率.351、6本塁打、13打点でMVPを獲得。さらに6月は打率.410、リーグトップの14本塁打、セ・リーグ歴代3位タイの35打点と打ちまくって、月間MVPに輝いた。
7月は高津監督のほか山田哲人、塩見泰隆、中村悠平ら多くの主力選手が新型コロナウイルス陽性で離脱し、チームが失速する中で孤軍奮闘。7月31日の阪神(甲子園)では3打席連続のアーチで全打点をたたき出してチームを逆転勝利に導くなど、リーグトップの月間8本塁打、同トップタイの17打点で2カ月連続の月間MVPを受賞する。
8月になってもその勢いは止まらず、2日の中日戦(神宮)で先制のソロ本塁打を皮切りに2打席連続ホームランを放ち、31日から2試合にまたがってプロ野球新記録の5打席連続本塁打。2位DeNAとの直接対決3連戦(8月26~28日)では11打数9安打、4本塁打、9打点と、「村神様(むらかみさま)」の異名に違わぬ神がかった打棒で、3タテに大きく貢献した。この月は打率.440、12本塁打、25打点で月間三冠となり、なんと3カ月連続で月間MVPを手にしている。