ドジャース残留の線はもちろんだが、新天地を挙げるとすればザンダー・ボガーツ遊撃手がFAのレッドソックスやダンスビー・スワンソン遊撃手がFAのブレーブス、ジャッジの項でも触れたように資金力があってスター選手を必要としているジャイアンツなどだろうか。
昨オフもコリー・シーガー(現レンジャーズ)らとともに注目のFA遊撃手だったコレアは、ツインズと結んだ3年1億530万ドル(約147億円)の契約を1年でオプトアウト(契約破棄)して再びFAとなった。そもそも来年で29歳のコレアが昨年の時点で3年という半端な契約をオプトアウト込みで結んだのも、適切なタイミングで移籍市場に舞い戻ることを想定してのものだった。
今季は打率2割9分1厘、22本塁打、64打点、fWAR4.4と打率以外は昨季から下降したとはいえ、年齢的にはジャッジやターナーよりも若く、10年総額3億ドル(約420億円)の超大型契約を狙うには今しかないと判断してのオプトアウトなのだろう。新天地候補は必然的にポジションが同じターナーと被ることになるが、もしドジャースがターナーを失うことがあれば後釜としてコレアを獲得するかもしれない。
ではいよいよ大物投手2人の話に入ろう。デグロムは来年で35歳、バーランダーに至っては40歳という年齢だけに長期契約は考えにくい。彼らの場合は単年当たりの年俸額に注目すべきだ。
2018年から2年連続でサイ・ヤング賞を獲得したデグロムを語るうえで避けて通れないのは、やはり耐久面の問題。ここ2年は故障が続き、21年が15試合、今季も11試合の登板にとどまっている。マウンドに上がりさえすれば現役屈指の投手なのは間違いないが、故障離脱のリスクをどこまで負えるかが彼の獲得を目指すうえでの焦点となるだろう。
個人的にはウォーカー・ビューラー投手がトミー・ジョン手術で来季絶望、FAのクレイトン・カーショー投手と再契約したとしても無理はさせられないドジャースを新天地候補に挙げたい。現在の1年あたりの最高年俸は、MLB史上最高額でもある年俸4333万ドル(約61億円)に相当する3年総額1億3000万ドル(約182億円)の契約をメッツと結んでいるマックス・シャーザー投手。これを上回る1年あたり4500万ドル(約63億円)、3年総額1億3500万ドル(約189億円)の契約もあり得ると見る。