■立浪和義監督(中日) 評価:D

 ミスタードラゴンズの監督就任に対する期待は大きかったが、結果は6年ぶりの最下位という苦しい船出となった。投手では小笠原慎之介高橋宏斗、清水達也などが大きく成績を伸ばし、リリーフの外国人投手も安定していたが、大きな課題である得点力不足は解消の兆しが全く見られなかった。岡林勇希の成長は大きなプラスだが、やはり期待の大きかった根尾昂の育成方針が定まらず、最終的に投手転向となった点に疑問を感じたファンも多かったはずだ。このオフには阿部寿樹、京田陽太の2人をトレードに出し、チームを大きく作り変えようという意識は感じられるものの、野手陣全体の底上げが進んでいない印象は強い。来年はある意味今年以上にチャレンジングなシーズンとなることは間違いないだろう。

(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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