ドラマ「silent」人気で、小田急線沿線への注目がいつも以上に高まっている。主要ロケ地となっている世田谷代田駅から下北沢駅にかけてのエリア、とりわけ下北沢駅周辺は、小劇場やライブハウスが点在し、サブカルチャーの聖地として知られてきた。それがいきなり、メジャー(?)カルチャーの聖地に躍り出たわけだ。
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いま、このエリア全体が大きな変化を続けている。小田急線東北沢駅、下北沢駅、世田谷代田駅の地下化にともない、線路跡地や駅周辺の再開発が進み、2022年、13エリアからなる「下北線路街」が全面開業。京王井の頭線の高架下を中心に「ミカン下北」も開業し、駅前が大きく変わった。また、2025年には駅前にバスやタクシーが乗り入れるロータリーのある広場もできる予定。かつての「らしさ」を残しながら、さらに面白い街へと進化中だ。
「silent」ロケ地巡りに関する記事はすでに「渋滞」状態なので、ここでは発売されたばかりのMOOK「東京カフェ2023」から、NEW下北沢を体感できる新カフェ巡りを提案したい。
【BROOKLYN ROASTING COMPANY SHIMOKITAZAWA】
起点となるのはやはり、下北沢駅からすぐの「ミカン下北」だ。ミカンは果物のミカンではなく未完の意味。公式サイトには、「“常に未完である”ことに下北沢の普遍的な魅力を見出し、未完ゆえに生まれる新たな実験や挑戦を促す想いを表現しました」とある。5つの街区からなる5階建ての施設で、各国料理のレストランやショップが並ぶ。
日本初の「生麺フォー」が話題のベトナム料理店「チョップスティックス下北沢店」、現地の味の100%再現を目指すタイ料理店「タイ屋台999」、韓国政府認定の優秀レストラン「韓国食堂&韓甘味ハヌリ」など、いずも気になるが、なかでも注目したいのは、2009年にアメリカ・ニューヨークで誕生した「BROOKLYN ROASTING COMPANY」が世界でも初めてカフェレストランという業態で出店した「BROOKLYN ROASTING COMPANY SHIMOKITAZAWA」だ。