「貧乏だからこそ得をした」ことがあったと話すのは、“生活保護”の状態から、奨学金や借金でハーバード大学に進学したパトリック・ハーラン(パックン)。得したことの1つが、正しい節約マインドを手にできたこと。そしてもう1つは? いまさら聞けない「お金の基本」から手堅くお金を増やす方法までしっかりカバーした、パックン初のお金の本『パックン式 お金の育て方』から、一部を抜粋・再編して公開します。
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■貧乏だったから手に入れられたもの
お金がなかったから辛かったことばかりか、というとそんなこともありません。
だから、皆さんの中で今はお金がない人だって、別に悲観的になる必要はありません。
「お金がないからこそ」、これからにつながる大切なものを手に入れたと考えましょう。
僕だって、お金のない子ども時代を過ごしたことによって、もちろん得したことだってあります。
とくに僕が貧乏生活で、「節約筋」を鍛えられたことはかなり大きいです。
上腕二頭筋を鍛えるには、バーベルでカールしたりして、上腕二頭筋を動かすしかないよね。同じように、節約筋を鍛えるには、節約をするしかありません。
そして、バーベルの重さをちょっとずつ上げていくようなイメージで、節約筋も少しずつ鍛えるのが王道です。いきなり高いレベルにチャレンジするとケガをするので、スモールステップが大事です。
■お金の価値を考えて、節約筋を鍛える
そこで最初は「自分が使っているお金」を少しだけ意識してみてください。
お金を無駄遣いしている人は、結構無意識にお金を使っていることが多いので、まずは意識するだけでも大きな進歩です。
カードや電子マネーを使っていると気づかないなら、現金だけ持ち歩くようにすると、毎日どれぐらい使っているのか、目に見える形で確認できます。
レジで「ぴっ!」だと支払いした気にならないけど、1万円札が消えるとショックですよね。その「実感」が大事。