外崎と源田は同学年だが、他の球団を見てみると二遊間のどちらかは実績のある選手で、もう一方はこれから成長が期待される若手というケースが目立つ。特にセ・リーグはそのようなコンビが多く巨人の吉川尚輝、坂本勇人ヤクルトの山田哲人、長岡秀樹、広島の菊池涼介、小園海斗はまさにそういったコンビの代表例と言えるだろう。

 この3組の中で今後最も大きな可能性を感じさせるのはやはり山田、長岡の2人だ。山田はトリプルスリーを3度達成しており、攻撃面では現役でも最高のセカンドであることは間違いない。また守備においてもゴールデングラブ賞の受賞こそないものの、あらゆる指標においてリーグでもトップクラスの数字を残しており、今年はキャリアハイとなる守備率.995もマークしている。

 持ち味の打撃面で少し苦しんだが、今年で30歳とまだまだ老け込むには早い年齢であり、今後も球界を代表するセカンドとして君臨する可能性は高い。一方の長岡はプロ入り3年目の今年ショートのレギュラーに定着すると、いきなりゴールデングラブ賞を受賞するなど大ブレイク。チームの優勝に貢献したという印象的な部分だけでなく、セイバーメトリクスなどの指標においてもリーグでもトップとなる数字をマークしている。打撃面はまだ確実性には課題が残るものの、9本塁打を放っているようにパンチ力は大きな魅力だ。今後順調に成長すれば、代表クラスのショートになることも十分に期待できるだろう。

 パ・リーグの若手&ベテランコンビではソフトバンクの三森大貴、今宮健太を挙げたい。三森はプロ入り5年目の昨年から一気に出場試合数を増やし、今年は初めて100試合出場、100安打をクリア。抜群のスピードが持ち味で一塁までの到達タイムは12球団でも1、2を争うレベルにあり、今年は9本塁打を放つなどパワーアップしたところも見せた。守備面でも守備範囲の広さは素晴らしいものがあり、年々堅実さも加わっている。今後のパ・リーグを代表するセカンドになることも期待できそうだ。

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“最強クラス”の二遊間コンビの誕生に期待