節約をすると陥りがちなのが、「割引は、絶対お得」という誤った考え方。「生活保護」の状態から、奨学金や借金でハーバード大学に進学したパトリック・ハーラン(パックン)が考える、「割引」との正しい向き合い方とは? いまさら聞けない「お金の基本」までしっかりカバーした、パックン初のお金の本『パックン式 お金の育て方』から一部を抜粋・再編して大公開します。
* * *
■割引は、危険な誘惑!
節約を意識すると、できるだけ安くモノを買いたくなりますよね。
「10%オフよりも、50%オフのほうがいい。90%オフなら最高!」と思うかもしれません。
でも、実はこれは危険な誘惑です。
割引は、お店が「お客さんに得してもらおう」「お金をいっぱい節約してもらおう」と思ってやっているわけではありません。
お店の利益につながるから行われています。
まずはそのことを忘れないで。
つまり、お店が割引をするのは、消費者の目を引いて、たくさん商品を売るためです。
消費者としては、「50%オフ」なんて値札に書かれていると、めちゃくちゃお得な気がしますよね。
たとえば「2万円の商品が50%オフ!」なら、1万円儲かったような気がして、今すぐ買いたくなるかもしれません。
でもそれは間違いです!
たしかに僕は「1円の節約は1円の儲け」といいましたが、「割引=儲け」と考えるのは、似ているようで違います。
たとえば、どうしても欲しかった定価1万円のバッグを、メルカリで探して2000円で買ったら、8000円分の節約になります。
だけど、そもそも必要のないバッグを、「1万円の80%オフで2000円!」というチラシを見て買ったなら、それは2000円の無駄遣いです。
同じように、特別な日にお寿司を食べようと思って、スーパーの閉店時間に合わせて買いに行けば、少し割引で買えるので得をします。
この買い物は正解。