また、ブルーラインの新横浜駅構内には、行政サービスコーナーがあり、東急沿線に住む人にとっての利便性は高くなる。 

■相鉄側と東急電鉄側では列車種別が異なることも

 相鉄と東急電鉄の相互直通運転区間は、(1)相鉄本線・海老名―東急電鉄目黒線・目黒方面間、(2)相鉄いずみ野線・湘南台―東急電鉄東横線・渋谷方面間に分かれる。

 相鉄線内の(1)は特急、各駅停車、(2)は特急、通勤特急(新横浜方面行きのみ運転)、各駅停車のいずれかで運転。東急線内の(1)は急行、各駅停車、(2)は急行のいずれかで運転される。すなわち湘南台始発は全列車新横浜で急行に変わる。

 このような運行体系になったのは、海老名から新宿・渋谷へは小田急電鉄小田原線が“鉄壁”の存在であること。途中の下北沢で京王電鉄井の頭線に乗り換えられ、渋谷へも早く到達できる。

 一方で、海老名から目黒へは相鉄・東急直通線が最速53分で結ばれる。小田急線、井の頭線、JR山手線の乗り継ぎだと60~70分を要するので、新線完成後は利便性が上がる。

 湘南台から渋谷へは、小田急電鉄江ノ島線&小田原線と井の頭線の乗り継ぎと競合する。このルートでの湘南台―下北沢―渋谷間は約56分であるのに対し、相鉄・東急直通線は最速51分である。加えて相鉄の湘南台からはすべて始発列車なので、着席通勤も容易にできる。

 これに伴い、現行の横浜発着列車の一部を置き換えることから、横浜―西谷間に区間運転列車を設定し、横浜方面への利便性確保を図る。

市営地下鉄ブルーラインの下に、相鉄・東急直通線のホームが建設された
市営地下鉄ブルーラインの下に、相鉄・東急直通線のホームが建設された

■新しい新横浜駅はどんなデザインに?

 相互直通運転の場合、例えば東急電鉄東横線と東京メトロ日比谷線の境界駅である中目黒は、前者の管理駅となっており、デザインや案内表示もその仕様とされている。

 今回、相鉄・東急直通線の境界駅となる新横浜は、東急電鉄と相鉄の共同管理駅となった(駅長の人数は未定)。日吉方の北改札は東急電鉄、羽沢横浜国大方の南改札は相鉄の“窓口”で、インテリアデザインも異なる。

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