ホームはそれぞれの折衷型で、頭上の架線は東急電鉄の地下線標準の剛体架線(断線事故の防止などといった役割がある)、ベンチは相鉄標準の着座幅が広いタイプだ。駅名標は東急電鉄をベースとした模様。ホームドアの戸袋のグレーは相鉄仕様、窓つきのホワイトドアは東急仕様という“合作”である。

 東急電鉄の列車はすべてのホームで折り返せるのに対し、相鉄の列車はその兼ね合いから、折り返し可能な番線を使用する計画だという。

 また、東急電鉄側は6・8・10両編成で運転されるのに対し、相鉄側は8・10両編成と異なる。このため、6両編成の列車は相鉄に乗り入れず、新横浜で折り返すことが確定的である。このほか、相鉄は全列車ツーマン運転(運転士、車掌とも乗務)に対し、東急電鉄の目黒線直通列車はワンマン運転、東横線直通列車はツーマンでスタートするが、その後は順次ワンマン運転に切り替える。

 11月24日に報道陣に公開された新・新横浜駅の行先案内表示板を見ると、「副都心線池袋」「南北線赤羽岩淵」「三田線西高島平」方面などと明記されており、渋谷及び目黒から先は上記方面へ向かうことがうかがえる。

 おそらく、赤羽岩淵から先も埼玉高速鉄道の浦和美園まで運転されると思われる。ただ、東横線・副都心線経由、東武鉄道東上線直通列車の運転本数や、どこまで運転されるのかは、詳細が発表されるまでわからない。

■開業に向けた課題は?

 相鉄・東急直通線の開業まで半年を切っている。相鉄は新横浜―西谷間(羽沢横浜国大―西谷間は開業済み)を「相鉄新横浜線」、東急電鉄は日吉―新横浜間を「東急新横浜線」という路線名で案内する。

 この路線名は2018年12月13日に同時発表されたが、いまだ浸透していない印象を受ける。2019年11月30日に開業した相鉄・JR直通線(相鉄本線・西谷からJR東海道本線・横浜羽沢〔貨物駅〕付近までの間)が浸透しているが、私は、路線名が浸透するのだろうかが気になる。両社とも「相鉄新横浜線」「東急新横浜線」の浸透に努める模様だ。

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