やはり、羽生の人気は絶大であり、プロ転向の影響は決して小さくはないが、その中でもフィギュアファンに根強い人気を誇る選手もいる。目立つのはかつてはシングルで活躍し、現在は村元哉中とペアを組みアイスダンスで活躍する高橋大輔だ。

「端正な顔立ちだけでなく、生き様が多くの人を魅了する。スケーターとしての実績はもちろん、右膝の負傷からの復活は日本中を感動させた。コメント力もあり、残した多くの名言はビジネスマンも参考にしているほど。リンク内外で発信力に優れた選手」(在京テレビ局スポーツ担当)

 高橋は2010年のバンクーバー五輪で日本男子では初のメダルとなる銅メダルを獲得。同年の世界選手権ではアジア勢として初めて男子シングルの世界チャンピオンとなった。28歳で1度は現役引退するも2018年に現役復帰し、2020年にアイスダンスに転向。今年で結成3季目となる村元哉中とのカップルは、羽生がプロ転向後のフィギュア人気を支えているという。

「村元と組んだペアも3シーズン目を迎え円熟期に入ってきた。実力者2人のパフォーマンス能力に加え、オリジナリティの高さが世界的に話題になっている。結果が出るのも時間の問題でしょう。2人が表彰台のてっぺんに上がる日を早く見たい(24日には全日本選手権で優勝)」(日本スケート連盟関係者)

 また、高橋と村元の“かなだい”に加え、グランプリファイナルで優勝した三浦璃来と木原龍一の“りくりゅう”の存在もあり、アイスダンスやペアの人気は日に日に高まっている。

「アイスダンスは欧州では昔から大人気競技。連携によって生まれるリフトなどダイナミックな演技も入ってくる。2人の息の合った滑りは現実を忘れさせるほどの美しさを醸し出す。国内ではシングルに比べて競技人口が少なく、注目されにくかった。“かなだい”の活躍で風向きが変わってきた」(日本スケート連盟関係者)

 アイスダンスは国内大会の出場が1組だけだったこともあるほどのマイナー競技だった。フィギュアで実績ある人気選手がアイスダンスを行うことで、注目度が格段と上がった。今後は競技人口も増えることが予想され、国内で人気がさらに高まるはずだ。

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今後もフィギュア人気は続く?