ロシアによるウクライナ侵攻から1年、日本にはウクライナから逃れた避難民たちが生活している。いま、どんな心境なのか。ドネツク出身の30代女性に語ってもらった。AERA 2023年2月27日号から。
【写真】プーチン氏の顔写真とともに「間抜けなプーチン」と書かれた火炎瓶
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日本の人は、「ロシアの侵攻は1年前に始まった」と思っているかもしれません。でも、実際は2014年2月から長い戦いが続いているというのが私たちの認識です。
私は14年2月にロシアの攻撃に危機感を抱き、生まれ故郷のドネツクを離れて、少し北西の都市ハルキウへ移りました。両親と祖母にも一緒に来るよう促しましたが、「ウクライナ政府はドネツクはじめ東部の市民を見放している」というロシアのプロパガンダを信じ込んでいた彼らは、ドネツクにとどまりました。
ハルキウでは飲食店を経営していましたが、昨年2月に店の建物をロシア軍による爆撃で失いました。居場所を2度も奪われ、私の心は悲しみと怒りでいっぱいでした。それから長年興味があった日本へ難民申請し、今は日本に滞在しています。