スアレス以外にも、昨季安定した投球を見せていたクリス・マーティン(元日本ハム)がレッドソックスと2年総額1750万ドル(約23億円)で、ニック・マルティネス(元日本ハム、ソフトバンク)がパドレスと3年2600万ドル(約34億2000万円)で契約。さらに、ピアース・ジョンソン(元阪神)に至っては昨季15試合の登板で防御率5.02と苦しんだが、ロッキーズと年俸500万ドル(約6億6000万円)で契約している。

 過去にも、マイルズ・マイコラス(元巨人)は日本で3年間プレーして、通算で31勝(13敗)、防御率2.18の成績をマークすると、2017年のオフにカージナルスと2年総額1550万ドル(約20億4000万円)で契約。これだけでも十分凄いが、マイコラスは移籍1年目の2018年に最多勝をマークするなど結果を残し、翌年の開幕前に4年総額6800万ドル(約89億4000万円)で契約を延長した。

 それ以降は調子を落としていたが、昨年は12勝、防御率3.29と先発ローテーションの一角として結果を残し、今季は4年契約の4年目を迎えるマイコラス。年齢は今季で35歳とベテランの域に入っているが、結果を残すことができれば、再びシーズンオフに巨額の契約オファーを受けることも可能だ。

 今オフの移籍市場では、昨季レンジャーズで63試合に登板して5勝2敗5セーブ14ホールド、防御率1.95と安定感のある投球を見せたマット・ムーア(元ソフトバンク)がFAとなっており、マーティン、マルティネス規模の契約が期待できるだろう。

 一方、ここまで紹介した選手たちとは違い、年俸の面で“可哀想な状況”になっている選手も存在する。それが、キューバ出身のアドリス・ガルシア(元巨人、レンジャーズ)だ。

 現在29歳のガルシアは巨人時代はわずか7試合の出場にとどまったが、メジャー移籍後に才能が開花。2021年に打率.243、31本塁打、90打点、16盗塁の成績をマークすると、昨季も打率.250、27本塁打、101打点、25盗塁と好成績を収めた。守備の指標も高く、選手を総合的に評価する指標のWARでも高水準のプレイヤーだ。

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