戸郷に次ぐ投手となると、まだ一軍の戦力になっている選手は少ないが、吉田、渡辺勇太朗(浦和学院→西武2位)の2人が徐々に存在感を示している。吉田は3年目まで目立った成績を残すことができなかったが、4年目の昨年はリリーフとして51試合(うち4試合は先発)に登板し、防御率こそ4点台ながら2勝、5ホールドを記録し、ブルペンの一角として貴重な存在となった。一方の渡辺も3年目の一昨年に4勝をマーク。昨年は1勝と成績を落としたものの、二軍ではチーム最多の6勝を挙げ、将来のエース候補という声も多い。5年目の今年はともに1年を通じての活躍を期待したい。

 一方の野手で先頭を走っているのが一番人気の1人だった小園だ。1年目にいきなり一軍で40安打を放つと、2年目は二軍暮らしが続いたものの、3年目以降は2年続けて規定打席をクリアするなど完全にショートのレギュラーに定着した印象を受ける。走攻守全てにおいて着実にレベルアップしており、体の強さも魅力だ。1学年下の長岡秀樹(ヤクルト)とともに、今後セ・リーグを代表するショートになる可能性は高いだろう。

 小園に次ぐ実績を残しているのが野村佑希(花咲徳栄→日本ハム2位)だ。3年目には99安打、7本塁打、4年目の昨年は97安打、6本塁打を記録。調子が上がってきたタイミングで故障に見舞われて戦線離脱というケースが目立ち、体力面では課題が残るものの、長打力と確実性を備えたバッティングへの評価は高い。今年こそシーズンを通じてのレギュラー定着を目指したい。

 4年目の昨年に大きく飛躍したのが山口航輝(明桜→ロッテ4位)だ。打率.237、出塁率.295と確実性には課題が残るものの、9月22日のオリックス戦では1試合3本塁打を放つなど、夏場以降にホームランを量産し、16本塁打をマーク。ソフトバンクの優勝を阻止する一発を放ったことでも話題となった。長打力不足に悩むチーム待望の和製大砲であり、今年は球団の生え抜き選手としては1986年の落合博満以来となる30本塁打にかかる期待も大きい。

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