スポーツ紙デスクは、「野村さんが侍ジャパンで指揮を執る姿は見たかったですね。個々の能力で勝てない相手を緻密な戦略で倒すのが野村さんの真骨頂です。国際試合は1点を争う攻防になるので、一つの作戦が勝敗を分ける。戦略家の腕の見せどころだったと思いますよ」と惜しむ。

 野村氏を抑えて、「侍ジャパンの監督で最も見たい」という声が多かったのが、元中日監督の落合博満氏だった。この7票の理由が興味深い。「どんなメンバーを選ぶのか想像がつかない。怖いもの見たさもある」「選出するメンバーもオレ流で独自路線をいくような気がします」などのコメントが寄せられた。

 中日で04~11年の8年間監督を務めてすべてのシーズンでAクラス入りし、リーグ優勝4度、日本一1度を達成。落合野球は想像もつかない起用法や戦略を用いることから、相手チームは神経をすり減らした。落合氏は試合中に表情を変えることが皆無だったため、「不気味」と恐れられていた。

 中日を取材していたスポーツ紙記者はこう語る。

「落合さんの野球は奇をてらっているわけではなく、守備を中心にしたオーソドックスなスタイルですが、時折驚きの采配を見せるので相手は『何か仕掛けてくるのでは』と疑心暗鬼になっていた。中日では守り勝つ野球を標榜しましたが、侍ジャパンの監督に就任したらどんな野球を指向したかと考えると興味深いですね。球界を代表する選手もピースにハマらないと判断したら、選ばない可能性がある。忖度をしない性格なので、サプライズ選出の連発だったかもしれませんね」

他にも西武で黄金時代を築いた森祇晶氏、広島で球団史上初の3連覇を飾った緒方孝市氏、ロッテで外国出身者として初の日本シリーズ優勝監督となったボビー・バレンタイン氏に票が入った。監督によって、チームカラーはガラッと変わる。栗山監督は侍ジャパンで、どんな野球を見せてくれるだろうか。(今川秀悟)

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