現在はレイカーズでプレーする八村塁(ロイター/アフロ)
現在はレイカーズでプレーする八村塁(ロイター/アフロ)
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 NBAで4年目のシーズンをプレーしている八村塁が、ワシントン・ウィザーズからロサンゼルス・レイカーズにトレードで移籍してから3週間あまりが経過した。

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 レイカーズ入りしてからの八村は、現地時間15日時点で11試合に出場しているが、そのうち8試合をスターターとしてプレー。ウィザーズではベンチスタートでプレータイムが平均24.3分だったが、レイカーズでは平均26.2分となっており、チームの中核として活躍している。

 特に延長戦の末に勝利した1月31日のニューヨーク・ニックス戦では、40分25秒プレーし、12本中8本のシュートを決めるなど19得点、9リバウンドを記録。オーバータイムでは貴重なブロックショットでチームを救うシーンもあり「今シーズンでは僕が一番、自分のゲームができた試合」とまとめるなど、チームにフィットしていることをうかがわせてくれた。

 八村のこうした言葉からも垣間見られるが、現在のところこのトレードは吉と出ているようだ。2019年のドラフト1巡目全体9位指名と大きな期待を背負ってウィザーズ入りした八村は、1年目と2年目は出場全試合で先発を務めてきたが、3年目となった2021-22シーズン前から歯車が狂い出していた。

 日本代表のメンバーとして東京五輪に出場したが、シーズン前に“個人的な理由”で合流が遅れ、開幕後も欠場が続き、初出場となったのは1月9日。このシーズンは42試合でプレーしたが、プレータイムは平均22.5分と大幅に減り、得点、リバウンドとも3シーズンで最低を記録した。

 4年目の今季は、昨年9月30日と10月2日に帰国して「JAPAN GAMES 2022」でゴールデンステイト・ウォリアーズと対戦。日本のファンの前でスターターとして元気な姿を見せてくれた。しかし、シーズンが始まると再び控えに回り、トレード前にプレーした30試合は全てベンチスタートとなっていた。

 NBAでは、ドラフト1巡目で指名されると通常は4年間のルーキー契約を結ぶ。1年目、2年目は全額が保証され、最後の2年はチームオプションというものだが、チームの期待に沿った選手はこのチームオプション期間に長期の契約延長を締結する。例えば、八村と同じ2019年に全体2番目でメンフィス・グリズリーズに指名されたジャ・モラントは、今シーズン前の7月に5年総額1億9300万ドル(約259億1000万円)の延長契約にサインした。

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八村は2023年のオフに制限付きFAに