また、DeNAから巨人FA移籍した梶谷隆幸も度重なるケガでリハビリ生活が続き、昨季は1軍出場なし。外野の選手層が厚みを増し、レギュラーを奪い返すのは容易ではない。まずは体を万全状態に戻さなければいけない。今年はFA移籍の選手で異例となる育成契約を結び、再スタートを切った。

 このまま、世代交代の波にのまれるのか――。この懸念に、テレビ関係者は「まだまだ彼らはチームの主力ですよ」と否定的な見方を示す。

「坂本、秋山はコンディションが整えば復活するでしょう。DeNAの宮崎敏郎、今年の開幕投手が決まったロッテの石川歩はコンスタントに安定した成績を残している。西武の守護神・増田達至、ヤクルトのセットアッパー・石山泰稚も首脳陣の信頼が厚い。スポーツ医学、トレーニングの発達で選手寿命が延びています。一昔前だったら34歳はベテランですが、今は違います。ダルビッシュは36歳ですが、メジャーでバリバリ投げている。『88年世代か』の選手たちはまだまだ老け込む年ではないですよ。ここが踏ん張りどころです」

 海の向こうでは、21年9月に右肘の内側側副靱帯再建手術(トミージョン手術)を受けた前田健太(ツインズ)が完全復活を目指す。メジャーからロッテに戻ってきた澤村拓一はリリーバーでどんな活躍を見せてくれるか。「88年世代の逆襲」が楽しみだ。(今川秀悟)