エマニュエル・トッドほか著『2035年の世界地図』※Amazonで本の詳細を見る
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 将来的に真の勝者となるのは、東南アジアと主にインド、インドネシア、そしてアフリカのいくつかの国々だと考えています。もしかすると日本も含まれるかもしれません。

 私は中国の力を信じてはいません。もちろん中国は強大な国ですが、多くの理由から世界のリーダーにはならないでしょう。一方、インドは世界の将来を担う素晴らしい潜在的な候補になるはずです。

 日本も、驚くべき強力な役割を果たせると思います。もし日本がアフリカとのネットワークを構築すれば、です。日本はアフリカの発展のために多くのことを行っています。さらに、日本には次のようなことも必要です。人口政策を策定すること。女性の権利拡大をし、外国人に対してより開放的になること。そして、同調の文化ではなく、異論を称える文化を発展させること。この三つです。私は、日本の将来を本当に信じています。

 素晴らしい文明です。これからの世界には、日本が必要であり、この地域には強い日本が必要なのです。

ジャック・アタリ
経済学者、思想家。
1943年アルジェリア生まれ。経済はもちろん、政治や文化芸術にも造詣が深く、あらゆる主題を網羅した文筆活動を行っている。ソ連の崩壊、金融危機、テロの脅威、ドナルド・トランプ米大統領の誕生などを的中させたことでも知られる。主な著書に『21世紀の歴史――未来の人類から見た世界』『危機とサバイバル――21世紀を生き抜くための<7つの原則>』(作品社)、『2030年ジャック・アタリの未来予測――不確実な世の中をサバイブせよ!』『海の歴史』(プレジデント社)など。

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