ミスターXさん提供。大谷選手が打ったホームランボールが当たったとされる個所
ミスターXさん提供。大谷選手が打ったホームランボールが当たったとされる個所

 では、宣伝効果はいったいどのくらいあったのか。大手PR会社であるプラップジャパンにネット上での影響について分析してもらった。

 SNSやウェブ記事などを分析するツール「Talkwalker」で12日から14日の3日間で大谷選手の名前とセールスフォース、同社のロゴが含まれている投稿、記事を調べた。その結果、Twitterでの投稿者数は399人、投稿数は420件だった。約120万人ものユーザーに情報が届いたと見られる。また、ウェブ記事としては転載を含めて204件もあったという。

 プラップジャパンのデータアナリスト、寺門洸人さんはこう分析する。

「Twitterでは、スポーツ紙関連アカウントや野球ファンだけでなく、著名企業家や有名ブロガー、エコノミストなどビジネス界隈の著名アカウントで複数投稿が見られ、話題が拡散しました。また、スポーツ各紙のオンライン記事がYahoo!ニュースに複数転載されたことで、野球ファン以外の一般層の多くの目に触れられる効果があったと思います。Twitterでの二次波及も引き起こしました」

 放送されることでの宣伝効果はどのくらいあったのか。

 テレビ放送の効果測定などを行うニホンモニターによると、中継で「セールスフォースの看板」が出た回数は14回、合計で36秒だった。また、12日の夜から13日の正午までに放送されたニュース番組では、合計で20番組、約602秒も出ていたという。

 広告換算すると、中継での金額が約1900万円、ニュース番組での金額が9700万円、合計で1億1600万円もの効果があったと分析する。調査を担当したニホンモニターの安藤純一さんはこう語る。

「注目度の高い大谷選手が打ったこと、そして初回にホームランが出たことで、ハイライトシーンでも繰り返し放送されることになりました。看板の広告費用がいくらかわかりませんが、広告効果は十分にあったのではないでしょうか」

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