村元:ほんと一日一日を楽しもうというか、練習以上のことを求めず。
高橋:(つぶやくように)そうです。
村元:ほんと練習たくさんやってきたので自信をもって会場に足を運んだので、一日楽しむ、それが一番かな。
高橋:はい。
――日本に帰ってきて、時差ぼけはどうですか。
高橋:僕、今回すごいきつかったですけど、朝の練習はすごい楽だったです。大丈夫です!(力強く)。(笑って)次の練習が不安。
村元:ふつうに時差ぼけです。
二人:(笑)
――自国開催の気持ちの高ぶりは?
高橋:本番会場にお客さんが入ると自国開催というのをより一層感じると思うんですけど。いまのところは、スタッフの方が日本人多いなとか(笑)。メディアの方に日本人が多いなとか(笑)。それぐらいです。僕は。
村元:そうですね。(自分には)初の日本開催での世界選手権なんですけど、五輪選考会のときのリンクだったので場所とかもなんとなく把握できているので、あまりこう初めてきたところという感覚でもないので今は緊張していないです。お客さんが入ったらお客さんのエネルギーが(私たちの)パワーになるので。今のところは大丈夫です。
――目標順位は
村元:トップ10というのは本当に大きな目標ではあるんですが、そのあたりはあまり考えないように。自分たちの100%の演技をしないとその位置にも行けないのであんまり今は順位的には考えないようにしています。
高橋:ベストを尽くすだけです。
◇
去り際に、プレスからの「お誕生日おめでとうございます!」の声を受け、村元は満面の笑みで、指で三を示し「30代で~す」。3月3日に30歳に、高橋は16日に37歳の誕生日を迎えた。
会見後の午後の公式練習。「かなだい」のいるグループは、練習用リンクで15時40分から行われた。行ったのはフリーダンス。「オペラ座の怪人」の曲にあわせて、滑走順トップで登場した。観衆から盛大な拍手。練習用リンクは、リンクと客席が近いので観客も2人の表情がしっかり見える。
最初のリフトで大きな拍手。続くもう一つのリフトでまた拍手。これまでの大会でミスが目立った最後のリフトは 、囲み取材で答えていた通り、スピンのように見えるコレオリフト に変更してきた。非常に安定感があり、流れもスムーズだった。会見で「次の練習が不安」と言っていた高橋の言葉が嘘のようだ。
高橋にとって「オペラ座の怪人」を滑るのは、2007年に日本で開催された世界選手権以来、16年ぶり。日本史上初となる銀メダル(当時)を取った思い出深い曲とともに、二度目の世界選手権に挑む。
アイスダンスの競技日程は、リズムダンス24日11時から。フリーダンス25日12時半から。地上波による放送は、28日27時10分から。
(大崎百紀)