22日開幕のフィギュアスケート世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)。日本人選手らの活躍が期待される中、アイスダンスの「かなだい」こと、村元哉中、高橋大輔組も注目度の高い競技・選手だ。大会直前、21日の公式練習2日目の2人の様子をレポートする。
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メインリンクでは、朝7時からアイスダンスの公式練習が行われた。「かなだい」こと、村元哉中、高橋大輔組は8時10分に姿を現した。はじめはリンクを大きくそれぞれが滑っていたが、自然とふたり、手をつないで滑り始めた。
まず行ったのが、ひとつひとつのエレメンツの調整だ。繰り返し行っていたのは、ステップの確認。リンクの端から端へと大きく移動するステップは、リズムダンスの見せ場でもあるが、この2月に開催された四大陸選手権では村元が珍しくステップの途中で転倒している。続いてツイズル。二人の息があっているのが分かる。
その後コーチのところに行ったのちにステップをもう一度。ステップを始める直前までの動きも確認した。
30分間の公式練習では、一度、曲をかけた練習がある。順番が来て、2人の名前が呼ばれると、客席から歓声が上がった。拍手も一段と大きくなる。曲がかかると、2人はいっきにリンクの空気を「かなだい」ワールドに変えてしまった。
観客が息をのみながら2人の動きを見守るうちにあっという間に演技が終了。終わると客席でバナーが激しく揺れ、本番前から観客を沸かせていた。
公式練習後に「かなだい」が囲み取材に応じた。主なやりとりは以下の通り。
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――四大陸からの1カ月間でどういうところに重点を置いて練習してきましたか。
村元:全体的にひとつひとつのエレメンツを確実にこなすというところから本当は細かいところまで、ここっていうところはないんですが、最後のコレオエレメンツを新しく考えるというところからスタートして、あとはほんとに四大陸前と同じ練習。もちろん体力を上げつつ確実にミスなく練習するというのに集中しました。