ヌートバーの真骨頂は出塁率だ。決勝ラウンドの準決勝、決勝で安打は出なかったため打率.269と下がったが、この指標だけでは貢献度を図れない。際どい球を見極める選球眼で計7四死球を選び、出塁率.424。ナインもヌートバーが優勝に不可欠な存在であることを認めている。優勝後にマウンド付近で行った胴上げ。栗山英樹監督、ダルビッシュ有(パドレス)、大谷に続いて胴上げされ、3度宙に舞った。
日本の野球ファンからは「次回のWBCにもたっちゃんが出て欲しい」と早くも待望論が出ているが、米国駐在の通信員はこう語る。
「ヌートバーはまだ25歳と若く、メジャーで将来を嘱望される若手として注目されています。現時点で言えば、米国代表のスタメンに入る実力に至っていませんが、これから大きく伸びる可能性を秘めている。次回のWBCで米国代表として声がかかる可能性がある。日本も当然招集を熱望するでしょう。その時にヌートバーがどういう決断を下すか注目されます」
次回のWBCで、どのような決断を下しても野球ファンは理解を示すだろう。今回の活躍でヌートバーのファンが日本国内で一気に増えた。メジャーリーグでの今後の活躍を願うばかりだ。(今川秀悟)