その一方で、「私が平木しょう氏に出馬依頼をしたという事実はありません」とし、平木氏が出馬を決断した後に高市氏へあいさつに行った際は「退官は勿体ない」などと「出馬を思い止まるように説得した程でした」ともつづった。
実際に高市氏から出馬を思いとどまるように言われたのか平木氏に聞くと、
「やめたほうがいいとはさすがに言わなかったですよ。高市大臣も一人の政治家ですから、それは私の志や気持ちは当然、わかっていただけると思います」
と高市氏のツイートとは少し異なる回答をした。高市氏が候補者の一本化に失敗したという報道があることについては、
「それは高市大臣に聞いてください。私はもう、どういう状況であっても決めた以上、出ますので。(総務省を辞めて出馬しても)別に保証があったわけではないですから。そういう世界です」
だが、ここ最近、平木氏に向かい風となりかねない問題が国会で議論され始めている。3月2日、立憲民主党の小西洋之参院議員がいわゆる「総務省文書」を公表。放送法の政治的公平性の解釈について政権の関与があったのではと、当時の総務相だった高市氏が追及されている。だが高市氏は自身に関する発言を「捏造(ねつぞう)」と反論。その後の国会論戦では「(私や答弁が信用できないなら)質問をなさらないでください」と述べたことを撤回する事態にも発展した。
前述のように、平木氏は高市氏が総務相だったころに大臣秘書官を務めていた。文書の中で、平木氏が関わった点があるのかどうか聞くと、きっぱりとこう答えた。
「(関わって)ないです。(行政文書の)存在すら知らなかった。私は地方自治の担当秘書官なので、地方自治法や地方財政法などの担当で手いっぱいでした。放送法については郵政部局の秘書官が担当していますので、(問題となっている高市氏レクの文書の)レクに出てくる同席者の秘書官は、郵政の秘書官です」
平木氏は国会で追及側に回る立憲民主党の推薦も受けている。平木氏、荒井氏ともに立憲民主党奈良県連に推薦依頼を出していたが、今年2月、立憲は平木氏を県連として支持することを決めた。