成田空港で大勢のファンの出迎えを受ける日本代表「侍ジャパン」の村上宗隆選手。右のユニホーム姿の男性は記事にも登場する増井さん
成田空港で大勢のファンの出迎えを受ける日本代表「侍ジャパン」の村上宗隆選手。右のユニホーム姿の男性は記事にも登場する増井さん
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 WBCで14年ぶりの世界一となった侍ジャパンが23日、成田空港にチャーター機で帰国した。約1200人のファンが詰めかけるなか、厳重な警備体制が敷かれていたが、それでも監督や選手と「グータッチ」ができた幸運な男性もいた。セーラー服姿の女子高生まで熱狂していた、侍ジャパン凱旋帰国の舞台裏を取材した。

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 選手たちが通る成田空港のゲート前では、取材陣にも厳重なチェックが行われた。取材申請書や本人確認のみならず、過去5年間の犯罪歴の有無を調べるチェックもあった。

 取材陣も選手たちへの声掛けはNGで、写真撮影も所定の場所から動かないことが条件とされた。

 到着ゲート前で待ち構えていた報道陣はざっと50人ほどいたが、航空会社の職員も同じくらいの人数がズラっと並び、無線などで連絡を取りながら現場を取り仕切っていた。一方、ロビーには到着前からファンがあふれ、青いテープが張られた規制線の前では、千葉県警の警察官や民間の警備員たちが「立ち止まらないで下さい!」と声を張り上げていた。

 選手たちを乗せたチャーター機は予定より少し遅れて成田空港に到着。栗山英樹監督や選手たちがロビーに現れると、「キャー」という悲鳴のような歓声が起こる。ファンたちは一斉にスマホをかかげながら、「世界一おめでとう!」「ありがとう!」などと称賛を送った。

 前に出ようとするファンを警備員が必死に抑えようとするなか、最前列に1人の目立つ男性がいた。WBCでも大注目されたヤクルト村上宗隆選手の55番のユニホームを着て、大きな声を張り上げながら、選手たちに手を伸ばしている。ファンの規制線と選手たちとの間には結構な距離があるのだが、侍ジャパンの選手たちからもその男性はよほど目立って見えたのだろう。栗山監督や選手はその男性に近づき、グータッチをするほどだった。

津市からやってきた増井孝充さん。大勢のファンの中でもひときわ目立っていた(撮影/上田耕司)
津市からやってきた増井孝充さん。大勢のファンの中でもひときわ目立っていた(撮影/上田耕司)

 選手たちが通り過ぎた後、男性に声をかけてみた。三重県津市からやってきたという増井孝充(55)さん。WBC観戦のために3月8日に東京に来てから、約2週間ずっと滞在しているという。準決勝は東京・渋谷のスポーツバーで、決勝は東京タワーメディアセンターで約400人のファンと観戦した。今日は、最後に侍ジャパンを見届けようと、午前8時に成田空港へやってきたという。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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