【タイプ3】元気が足りない「気虚(ききょ)」タイプ

<気になる症状>
気力がない、倦怠感が強い、元気がない、ストレスに弱い、息切れ、疲れやすい、食欲不振、冷え性、朝が起きにくい、朝からだるい、声が弱い、舌の色が淡く肥大気味

<改善ポイント>

 体内の「気」は、心身の元気を保つエネルギー源。「臓器の働きをサポートする」「身体を温める」「病気を防ぐ」といった役割があり、気力や精神力の源でもあります。そのため、食事の不摂生や病気の消耗、胃腸不調などが原因で体内の気が不足すると、心身ともに元気のない状態に。結果、ストレスへの対応力も弱くなり、ダメージを受けやすくなってしまうのです。

 気は「脾胃」が消化吸収する栄養をから生み出されるため、気になる症状がある人は、まず脾胃の働きを良くする心がけを。しっかり食事を摂って気を十分に養い、ストレスに負けない、元気な身体をつくりましょう。

<摂り入れたい食材>
胃腸を元気にして「気」を養う食材を。豆腐、湯葉などの大豆製品、米、小麦、いんげん豆、豚肉、牛肉、羊肉、かぼちゃ、じゃがいも、山芋、くるみ、栗など

胃腸を元気にして「気」を養う食材、湯葉 photoAC
胃腸を元気にして「気」を養う食材、湯葉 photoAC

【ポイント】暮らしのポイント

・「春は早起き」が基本。遅く寝た翌日も、朝は早起きを心がけて。
・散歩に出かけて適度な運動を。太陽の光をたっぷり浴びましょう。
・深呼吸して春の陽気を胸いっぱいに。イライラを鎮める効果があります。
・ジャスミンティーや菊花茶で気持ちをリラックス。春の新茶もオススメです。
・夕方以降のコーヒーやお茶は控えめに。良質な睡眠をとりましょう。
・身体の疲労もストレスの大敵。ゆとりを持って過ごすよう心がけて。
・一日一回は「笑う」ことを意識して。楽しいおしゃべりもストレス発散につながります。

■ストレス対策のツボ 

(1)太陽(たいよう)…目尻の近くのくぼみ。指をツボにあて、左右同時に押す。頭痛や眼精疲労を緩和します。
(2)内関(ないかん)…手首から肘に向かって指3本分置いたところ。指をツボに当て押す。精神を安定させる作用があります。
(3)三陰交(さんいんこう)…内くるぶしから膝に向かって指4本分置いたところの骨の後ろ。脚を掴むように指でツボを内側に入れ込む。肝の働きを高めます。
※症状の気になるときやお風呂上がりなどに刺激しましょう。

ストレス対策の三つのツボ、太陽・内関・三陰交 イラストAC
ストレス対策の三つのツボ、太陽・内関・三陰交 イラストAC

監修:菅沼 栄先生(中医学講師)

菅沼 栄先生(中医学講師) 1975年、中国北京中医薬大学卒業。同大学附属病院に勤務。1979年、来日。1980年、神奈川県衛生部勤務。中医学に関する翻訳・通訳を担当。 1982年から、中医学講師として活動。各地の中医薬研究会などで薬局・薬店を対象とした講義を担当し、中医学の普及に務めている。主な著書に『いかに弁証論治するか』『いかに弁証論治するか・続篇』『漢方方剤ハンドブック』(東洋学術出版)、『東洋医学がやさしく教える食養生』(PHP出版)、『入門・実践 温病学』(源草社)など。
菅沼 栄先生(中医学講師) 1975年、中国北京中医薬大学卒業。同大学附属病院に勤務。1979年、来日。1980年、神奈川県衛生部勤務。中医学に関する翻訳・通訳を担当。 1982年から、中医学講師として活動。各地の中医薬研究会などで薬局・薬店を対象とした講義を担当し、中医学の普及に務めている。主な著書に『いかに弁証論治するか』『いかに弁証論治するか・続篇』『漢方方剤ハンドブック』(東洋学術出版)、『東洋医学がやさしく教える食養生』(PHP出版)、『入門・実践 温病学』(源草社)など。

本記事は、イスクラ産業株式会社監修の中医学情報サイト「COCOKARA中医学」より、一部改変して転載しました

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