昨年、東京医科大学の不正入試が発覚した際には、「いまだに女性差別があるのか!」と憤ったグループが、“身近な男女差別”として家事格差をテーマに取り上げた。保護者にアンケートを取り、啓発するウェブサイトを立ち上げたり、家事を細かく分類したシールを貼って、家事分担を見える化したシートを作成したりした。

 広報部長の平川悟教諭は言う。

「本校はグループ活動が多彩で、リーダーを務める実践的な機会がいろいろと設けられており、中高時代を通じて自然とリーダーの資質が養われていると思います」

 何をするのもすべて女子。女子校の環境そのものが、リーダー教育の場にもなっているのだろう。

「女の子だから」。こんな呪縛が、女性たちが一歩踏み出す勇気を奪っていた時代はもう終わった。女性だから、男性だから、そんなしがらみにとらわれず、誰でも自分らしく生きていいのだ。(ライター・古谷ゆう子、柿崎明子)

AERA 2019年3月11日号より抜粋