「血糖値ダイエット」という方法をご存じだろうか? 最新機器でリアルタイムの血糖値を知り、140以下にキープするダイエット法だ。アエラの女性記者(40)が挑戦した。
* * *
小柄だけど、細身じゃない。食い意地は張っているので、腹まわりの肉は年々増えていく。でもさあ、モデルなわけじゃなし、誰も私の体形なんて気にしないよ! ってことで、体重計は基本見ず、15年前から脳内体重は更新されてない。食欲は常にストレスフリー。だけど食生活には自信があった。好物は肉にチーズにワイン、苦手なものは揚げ物、麺類、ビール。ね、生まれついての健康志向でしょ?
しかし、血糖値測定の予備試験で明らかになったのは、仕事で食事を抜いたあとの低血糖や、朝食での血糖値爆上がり問題。牧田医師から「糖尿病ではありませんね」とのお墨付きはもらったものの、血糖値はふとした折に乱高下している。
「仕事だから」とあれこれ熱心に食べていると、5日後、体重は600グラム増の43.2キロ。副編集長はウォーキングも取り入れ、少しシュッとした様子。いやいや、1キロ未満なんて誤差だし、私は運動しないで楽して痩せて、女性の希望になるんだよ! 数日後、体重計の目盛りは43.5キロ。また増えてる……!
12月23日、この日は友人(41)と忘年会。美術館を巡ったら肉バルに直行だ。スパークリングワインで乾杯、チーズ、アボカド、パテ、焼き野菜、ハラミ、ポテトフライもいっとくか。赤ワインをすすって、ぼやく。
「ダイエットを始めたんだけど、体重が増えていくんだよね」
明らかに食べ過ぎな件には触れない。だって忘年会だもの。
「そこでホットヨガですよ」
彼女は医師で、ここ数年、熱心にホットヨガに通っている。痩せたようには見えないが、一応痩せたか尋ねてみる。「いいや。汗をかいて、すごく腹が減る」……それじゃダメじゃん!
そうこうする間に血糖値コントロール術は上達し、朝食後でも140を超えることはほぼなくなった。飲み会でがっつり食べてもワインを飲めば、140はまず超えない。体重は27日に44.1キロをマークした後微減が続き、31日の朝で43.6キロ。ここらでようやく理解する。私の問題は、明らかに食べ過ぎだ。