質問に答えて自分に近いプリンセスを選ぶゲームをやったことがある。結果は白雪姫。

「あはは、近いところありますかね? たしかにカナダでは自然のなかで暮らし、動物とも友達。手から鳥に餌をあげていました」

 溢れる才能とピュアな心で今後のアニメーション界を牽引していくに違いない。

◎「シュガー・ラッシュ:オンライン」
前作で固い友情を結んだラルフとヴァネロペが、インターネットの世界へ! 12月21日(金)から全国公開

■もう1本おすすめDVD「シュガー・ラッシュ」

 閉店後のゲームセンターで仕事を終えたゲームのキャラクターたちは何をしているのか? 「ズートピア」のリッチ・ムーア監督による「シュガー・ラッシュ」の主人公は、1980年代に登場したレトロなゲームでビルを破壊し続けている悪役のラルフ(あの「ドンキーコング」のようなゲームだ)。ゲームが終わると、ひとり瓦礫の寝床で眠る彼は、ラルフが壊したビルを直すヒーロー、フェリックスを羨ましく思っている。

 ある日、ラルフは向かいにあるレースゲーム「シュガー・ラッシュ」に迷い込み、そこで少女ヴァネロペに出会う。

「ストリートファイター」のキャラたちが「お疲れ~」と酒場に繰り出したり、道でパックマンとすれ違ったり。ゲーム好きをくすぐる場面も多いが、単なる“キャラ大集合”ではないのがミソ。配線コードのなかを列車に乗って別のゲームに移動するなど、世界観の構造ルールに筋が通っている点が秀逸なのだ。続編「オンライン」でのネット世界の可視化にも注目だ。

◎「シュガー・ラッシュ」
発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン
価格4000円+税/MovieNEX発売中

(ライター・中村千晶)

AERA 2018年12月24日号