西原憲一(にしはら・けんいち)/ファイナンシャルプランナー、税理士として個人のマネープランを作成。被災地でも資金管理の講演を行う(写真:本人提供)
西原憲一(にしはら・けんいち)/ファイナンシャルプランナー、税理士として個人のマネープランを作成。被災地でも資金管理の講演を行う(写真:本人提供)
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【クレジットカード】緊急時の予備知識と備えが大切(AERA 2018年10月1日号より)
【クレジットカード】緊急時の予備知識と備えが大切(AERA 2018年10月1日号より)

  災害などの緊急時、保険証や通帳、クレジットカードなどの重要なものを紛失してしまうことも少なくない。特にクレジットカードは、紛失や非常時に手元にないときのためにちょっとした準備をしておくだけで、その後、身を助けることにもなるという。ファイナンシャルプランナーの西原憲一さんは自身の経験を踏まえつつこう話す。

【緊急時の予備知識と備え】クレジットカードについて知っておこう!

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 クレジットカードの紛失に関しては、どの会社も24時間365日対応で、盗難や紛失の届け出を受け付けている。

「紛失したら即、電話することです。クレジットカードを4枚も5枚も持っている人は、対応窓口も当然その数だけあるので手間がかかります。スマホの電話帳に、窓口の電話番号やクレジットカード番号、有効期限を入力しておきましょう」

 そう語る西原さん自身、沖縄に滞在中、地元・大阪に台風21号が襲来したため直行便が欠航。沖縄から名古屋経由で新幹線を利用して帰阪することになった。

 その際、自宅に置いたままだったJR発行のクレジットカードの番号をメモしていたおかげで、即座に新幹線をネット予約し、帰阪できたという。

 災害時、銀行口座の預金残高が少ない場合、クレジットカードが利用できる状況になれば、当面のお金に困らない。コンビニで少額の買い物でもクレジットカード払いができるので、災害後のお金のやりくりを助ける強い味方にもなる。

「ただ、あまりにたくさんのカードを持っていると、災害で紛失してしまったときに悪用される可能性も増えます。手続きも面倒です。この機会に、メインカードとサブカードの2枚ぐらいに絞って、使っていないカードは解約したほうが安全面ではいいと思います。年会費無料だからと持ち続けても、それはリスクを増やしているだけの行為なのです」(西原さん)

AERA 2018年10月1日号より抜粋