地震保険に関しては19年1月から値上げが確定した。日本損害保険協会の公式発表によると、保険期間1年・地震保険金額1千万円の場合で全国平均約3.8%の保険料増加となる。たとえば東京・千葉・神奈川・静岡の場合、コンクリート造が2万2500円から2万5千円(年間2500円増)、11.1%の値上げに。値上げ率が高いのは福島(14.9%増)、茨城・徳島・高知(いずれも14.8%増)だった。

 地震保険料の一括払いの割引率も見直される。これまで5年間の保険料をまとめて払うと約11%、安くなっていたのが約8%に縮小する。

「地震保険に加入する場合、火災保険で設定した保険金額の30~50%を補償することになります。金額の上限は建物が5千万円、家財が1千万円。保険金は損害度合いの分類(全損、大半損、小半損、一部損など)に応じて支払われますが、失われた分が全額返ってくるケースは少ないです」(同)

 火災保険+地震保険で年間2万円以上の保険料、補償金額は建物で最大5千万円まで。この2点を覚えておこう。

 持ち家を購入する際に住宅ローンを組むと、火災保険への加入が必須になるケースが多い。自分の保険証券を見直して、補償内容を確認しよう。よくあるのが、火災保険には入っているのに水災が補償の対象外になっているパターンだ。集中豪雨による自宅の床上浸水、河川決壊による土砂崩れなどに備えたいなら、水災も特約で付帯したほうがいい。保険証券に書いてある電話番号に連絡すれば、手続きについて教えてくれる。

 火災保険、地震保険に加入している人が被災した場合、やはりスマホや携帯電話で現地の写真を撮るのは基本。被災後の復旧のために使ったお金は領収書をもらい、保存しておくのも保険ならではのポイントである。

災害救助法適用地域で、加入保険会社名が分からない場合、日本損害保険協会の自然災害等損保契約照会センターで確認できます。すでに加入している方は、契約書類に書いてある保険番号をメモしましょう」(同)

(ライター・星飛雄馬、編集部・中島晶子)

AERA 2018年10月1日号

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