「プライドが高い」と言われるたいていのケースは“他人によく思われたい”という思いが強いにすぎない。相手になめられたと感じ、時に怒ったり、機嫌を悪くしたりするのは、このタイプの人間だ。
自分の仕事の評価において、大事な相手になめられるのは、確かにいけない。しかし、「質の高い仕事をする」というプライドを持ち、手抜きをしたい自分と戦いながら仕事を続けていけば、相手が馬鹿にしてなめてくるようなことはないし、それでもなめてくるような相手とは仕事をしなければいい。
プライドやメンツをつぶされた?それがどうした?そんなものどうでもいいのである。
【おせっかい】
これもある種の正義感ともいえる。他者を正してやりたいとの気持ちだ。他人の喧嘩の仲裁に入るだけでなく説教もしてしまうようなタイプの人である。親切にもアホを是正しようと思ってしまうのだ。残念ながら、すでにいい年になったこういう人物を正すのは不可能である。
いくら見事に論破しても、こういうアホたちが自分の考えを変えるとは思いにくい。美しく論破されたら、あなたに対する恨みが増すだけだろう。次は姑息な手を使ってでもリベンジしてくるかもしれない。その前に、誰から見てもいくら見事に論破したと思われても、アホは論破されたと思っていない可能性が高い。言いがかりをつけられたとか、屁理屈で言いくるめられたと思って、被害者意識を持ちながらあなたを憎むことだろう。
おせっかいの傾向のある人は、たいていはお人よしで純粋な人が多い。ある意味、自信家であり、自分は問題を解決できると思っているから、いろいろとおせっかいという形で介入してくるわけだ。
しかし、この世の中、自分がコントロールできることは意外に少ない。私のモットーでもあるが、“自分がコントロールできることだけに時間もエネルギーも集中するべき”だ。他人の気持ちはコントロールできない。
どれだけ説得しても、どんなにわかったと口に出されても、わかったような顔をされても、まあ「万が一」でも0・01パーセントでもわかってくれたらもうけものくらいに思っておくのがいいと思う。つまり、「万が9999」は憎まれて倍返しされる可能性が高いので、おせっかいほど危険なものはない。
《ベストセラー『頭に来てもアホとは戦うな!』では、戦ってしまいがちな人の残りの2つの特徴についても詳述。4月24日には続編となる『頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編』が発売予定》