仕事と家庭に引き裂かれる男性たちは、偽装イクメンのフラリーマンに怒りを噴出させている(立体イラスト・kucci/撮影・今村拓馬)
仕事と家庭に引き裂かれる男性たちは、偽装イクメンのフラリーマンに怒りを噴出させている(立体イラスト・kucci/撮影・今村拓馬)
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 今年11月、メインスポンサーの東芝が降板を検討していると報じられた直後だ。1969年から48年続く国民的長寿アニメ「サザエさん」に「打ち切るべきでは」と声があがった。

 発信者は、千葉商科大学専任講師の常見陽平さん(43)。大家族の団らんを描いた『サザエさん』が子どもの頃から苦手で、漫画もアニメもほとんど見たことがない」という。

「サザエさん」は長谷川町子の四コマ漫画を原作にしたアニメで、テレビ離れが取り沙汰される現在も、ほぼ2桁の視聴率を誇る。数字からも多世代が見ているだろう、昭和感ある日常を描いたフィクションだ。

「豊かさの象徴、勝ち組としての『サザエさん』がお茶の間を席巻すれば、子どもの成長に悪影響を及ぼす」(常見さん)までくると、大げさな気もするが、「女性が専業主婦で、男性が仕事に専念し、家族みんなでちゃぶ台を囲んで食事をし、休日はしっかり休む。現代日本の家族像とあまりに乖離している」(同)という主張は、一理ある。

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