安田大サーカスのクロちゃんが、気になるトピックについて"真実"のみを語る連載「死ぬ前に話しておきたい恋の話」。今回のテーマは「母」。年齢を重ねるたびに、家族への感謝の気持ちが高まっていると話すクロちゃん。これまで数多くのうそをつき、いろいろと振り回してきた母親に対しては、特にそれを強く感じるという。「母の日」が10日後に迫るなか、クロちゃんが、母親への思いを語った。
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今月14日は母の日。毎年、みんなは、母親に、どんなものをプレゼントしているのかな。お恥ずかしながら、ボクは、これまで母親に何かをプレゼントしたという記憶があまりない。昨年は、COACHのバックという、人生で初めて高級なプレゼントをしたけれど、トータルでいえば、片手で数えられるくらいしかしていない。
まだ広島の実家に住んでいたころに、手作りの「肩たたき券(10枚つづり)」を作って、母の日にプレゼントしたことは何度かある。でも、あれは何をプレゼントするのか考えるのも面倒くさかったから、とりあえず同じものを単にあげていただけ、という感じだった。お金だって、かからないからね(笑)。
それに、正直に白状すると、別に肩をたたいてあげたいってわけでもなかったから、プレゼントした後は、母親の目を盗んで、「肩たたき券」を勝手に回収して、ごみ箱に捨てていた(笑)。だから、母親は「肩たたき券」を実際に使ったことは、ほとんどなかったと思う。
自分で言うのもなんだけど、なんて、ひどい息子だったんだろう……。お母さん、あの時は、ほんとうにごめんね。
母親が、いったいどんなものに興味があって、どんなものを欲しがっているのかを、しっかり把握できていない自分もいるから、正直、今年の母の日をどうするべきか、けっこう今悩んでいる。「昨年高級なものをあげたし、今年はあげなくていいか」なんて、甘い考えが湧いてくる瞬間もあったり(笑)。ボクは、こういうことを考えるのが、ほんと苦手なんだよね。
でも、久しぶりに、「肩たたき券」の話なんかを思い返すと、やっぱり年に一度の母の日くらいは、日頃の感謝も込めて、何かプレゼントしなきゃいけないよね。母親には、ほんとうに、いつも感謝しているんだ。言葉にすると、なんか安っぽくなるけど、母親の愛情がなければ、今のボクはいないと思っている。ボクもわりと良い年齢になってきたからなのか、ここ数年は、そんな風に感じることが増えてきた。