●税金廃止めざして活動

「海外を視察する時もシェアサイクルで走ります。人々の息遣いを感じることができる。自分の力で風を切って走る爽快感はすばらしいです」

 自転車が縁で、普段はあまり接点のない共産党議員とも話ができるようになった。

 サークル活動のような議連だが、政治家が集まれば政策が生まれる。囲碁議連は義務教育に囲碁を取り入れることを訴え、自転車議連は前述のように推進法の制定を超党派で実現させた。

「環境にも優しいし、自転車を活用することで観光振興にもつなげたい。自転車に乗っていると、何が不便で何が危険かもわかる。自転車に優しい町づくりをしていきたい」(岩屋氏)

自民党ゴルフ振興議連」の会長、「超党派ゴルフ議連」の名誉会長を務める衛藤征士郎元衆院副議長は、会の主目的は「ゴルフ場利用税」の廃止だと語る。

「スポーツに対して税をかけるのは国辱的行為です」(衛藤氏)

 ゴルフ税は地方税のため、税収を確保したい総務省とのせめぎあいで廃止はなかなか進まない。昨年ようやく自民党の税制改正大綱で「長期的に検討する」というところまで進んだ。

「ゴルフ好きの議員はたくさんいるけど、利用税廃止の決議案に名前を出しているのはみんな選挙に強い議員なんですよ」
 と衛藤議員は笑う。政治家の人脈を広げる趣味もあれば、自らの“政治生命”をかける趣味もあるのだ。

(編集部・福井洋平)

AERA 2017年7月31日

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