14年ぶりのリーグ優勝をチームメートと喜ぶ山田哲人選手。最終戦でもホームランを放ち、シーズン100打点を達成した/10月2日、神宮球場 (c)朝日新聞社 @@写禁
14年ぶりのリーグ優勝をチームメートと喜ぶ山田哲人選手。最終戦でもホームランを放ち、シーズン100打点を達成した/10月2日、神宮球場 (c)朝日新聞社 @@写禁
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 単打も長打も盗塁も。多才を誇るニューヒーローが誕生した。その才能はどう育てられ、開花したのか。

 14年ぶりにヤクルトがセ・リーグを制した原動力になったのは、間違いなく山田哲人(てつと)内野手(23)だろう。「打率3割、30本塁打、30盗塁」を同時に達成する「トリプルスリー」を、ソフトバンクの柳田悠岐外野手(27)ともども13年ぶりに成し遂げた。

 打撃のタイトルでは打率、打点、本塁打の三冠王が有名だが、トリプルスリーは、球を確実にとらえるとともに遠くに飛ばせ、かつ足も速いという、すべてに違う能力が必要だ。

 山田選手は今季、史上初めて本塁打王と盗塁王を同時に獲得したほか、出塁率1位、打率、打点、安打数で2位。近い将来、前人未到の「六冠王」も夢じゃないと期待される。

「スイングスピードが速く、パワーよりもキレとスピードで勝負する選手です。新人のころは“スーパースターになりたいっす”という感じで、合同自主トレをやったときも集中力が足りなくて“帰れ”と怒鳴ったこともあります。僕の思い入れの強い選手の一人。成長がうれしいですね」

 野球評論家の宮本慎也さん(44)は後輩をこう評する。

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