「大人の行動が愛情になるのか、甘やかしになるのか、バランスに悩みます。注目されすぎてかわいそうと思うと、つい甘くなることもあります」

 そんな悩める一人っ子の親に向けて、アエラは明治大学教授の諸富祥彦さん(心理学)などへの取材をもとに「一人っ子育ての心得」をまとめた。その一部を紹介する。

■しつけはゆるめに

「わがままになると困る」と親が気にして、しつけが厳しくなりすぎる傾向にある。一人っ子には、親の目が集中的に注がれ、口出しも多くなりがち。しつけはゆるめぐらいで十分。

■友達は多いほうがいいと決め付けない

 大人に囲まれて育つため、同世代との距離の取り方が難しい一人っ子も。数少ない友達で本人が満足しているのに、たくさんの人と交流したほうがいいと決め付けない。親が自分の友達と仲のいい姿を見せることが大事。

■子どもを愚痴の相手にしない

 子どもが小学校高学年くらいになると、親が愚痴を言う相手にするケースも多い。特に娘の場合にその傾向が強い。一人っ子だと逃げ場がない。悩みや愚痴は配偶者に言える関係性を。

AERA 2015年8月17日号より抜粋