保育園を巡る「保活」はすでに有名だが、放課後の預け先を巡る「放活」も熾烈になっている。公立学童の預かり時間は午後6時までなどが多く、保育園のような延長保育もない。子どもが小学生になってからのほうが仕事と育児の両立に苦労する「小1の壁」という問題がある。
こうした放課後の預け先ニーズの受け皿になっているのが、ここ数年で急増している、株式会社や社団法人が運営する民間の学童保育だ。
練馬区に住む女性(43)は2年前、長女の小学校入学に合わせて仕事を再開し、週3回、公立学童に通わせ始めた。そこは児童の数が施設の容量を超えた“すし詰め状態”で、職員の目も行き届いていなかった。
おもちゃは奪い合いで、宿題をするスペースも確保しにくく、男の子に突き飛ばされることも何度かあった。揚げ句、2年生に上がる時、「もっと保育を必要としている1年生に席を譲ってはどうか」と退所を勧められた。それからは週2回、民間学童に通わせ、夏休みなどは公立学童と併用している。
※AERA 2015年3月2日号より抜粋