イメージ写真(場所/筑波大学・東京理科大学、撮影/今村拓馬)
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 まだまだ厳しい学生の就活事情にあっても、人気が高い理系学生。そんな就職に強い理系学生だが、その一方で理系ならではの大変さあるようだ。

 都内有名私立大学の生物系学科を院まで修了した男性(29)は、就職活動時に専門を生かして研究したいと考え、食品メーカーなどを目指したが苦戦。彼の研究室は「頭はいらない、首から下だけあれば十分」と教授が言ってはばからないほどの体育会系。ハエのエサ作りなど単純作業が多かったこともあり、面接時に研究内容と仕事とのつながりをうまく説明できず、理系の企業からは内定をもらえなかった。だが、文系のベンチャー企業に就職した後、転職して理系の基礎力を生かして金融系で活躍しているというから、ここでも理系の強さは際立っている。

 また、首都圏の有名大学の数学科から小売りのシステム部門に就職を決めた男性(22)は言う。

「数学科の半数は最終的に教員を目指していました。最近は保険の商品開発に携わるアクチュアリーなどの難関資格がもてはやされていますが、本当にとりたい人は大学1年生から目指していますよ。理系はそれくらいしないと、大学の勉強で忙しくて資格にまで手が回りません」

 高校時代に理系が文転しやすいのと同様、就職時も文系は研究職を目指せないが、理系には文系就職の可能性もあり、こだわらなければどんな学科系統でも選択肢が広いことは事実だ。

AERA 2013年11月25日号より抜粋

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